HOME | 福岡博多の屋台について

福岡屋台の "歴史"

戦後の復興と屋台の誕生

日本における屋台のはじまりは江戸時代だったとの説があります。江戸時代の頃、参勤交代で江戸に来た地方武士や労働者に、道端で素早く食事を提供することを目的として、そば・握り寿司・天ぷらなど、簡単に提供できる食物を路上で販売していたのが屋台の原型であったと言われています。全国各地に広がった日本の屋台の文化ですが、最も屋台が活躍したのは昭和20年頃、戦後の混乱の中で日本の復興を象徴する存在として日本全国に一気に広がり、昭和40年代の最盛期には400軒を超える屋台がありました。戦時中は物資や食料などに厳しい統制が行われ食料が手に入らなかったため、屋台で闇市を開く人々によって屋台文化は全国各地で密かに根付いていきました。
 

社会問題となった屋台

労働者の胃袋を支え、戦後の日本の復興を支えた屋台ですが、無統制で放任状態の屋台は、衛生面の悪化や路上の無断道路使用、美観などの問題や、屋台近辺で高額な家賃を支払って営業する固定店舗からの不公平感も高まり、GHQ(連合国軍総司令部)の指示のもと、厚生省は飲食店営業緊急措置令を出して屋台の全面廃止を決めました。日本各地で屋台が衰退していくなか、福岡では経営者達が立ち上がり、1950年7月、露店飲食店営業者が福岡市移動飲食業組合を創立し、存続運動や裁判等でその存在意義を主張した。翌年の8月、福岡市長に対して嘆願書を提出したが却下された。その後も福岡保健所への接触を繰り返し、二回目の嘆願書を提出したが、営業問題に関しては福岡市議会の厚生委員会にゆだねられることになった。組合による再三の交渉では決着がつかず、1952年6月に福岡市から、7月1日以降の営業を禁止する行政処分が出された。これに対し、組合は処分の不当を理由に福岡地方裁判所に処分無効の訴えを提起したが、1953年3月に無許可営業であるために却下される。組合は福岡・久留米・若松・八幡・直方・飯塚・大牟田・戸畑を加え連合組合を設立し、交渉は県連運動へと展開していった。その後、厚生省との直接交渉に入り1955年6月27日、全国的に屋台の営業は許可され存続が認められることになった。
 

屋台を文化と考えた福岡

最盛期には400軒を超えた屋台も1970年代以降、日本の都市化が進むにつれ、食品衛生法や道路交通法などさまざまな法的許可内容が制定され、現在の屋台の規模規格もこのころ決定したが、衛生面での問題がなくなったわけではなく、歩道の占拠や悪臭、近隣への騒音などといった問題から屋台は減少した。さらに、道路使用許可の名義変更不可が福岡県警より正式に打ち出され、1994年には「現営業者一代限りとする」との方針を打ち出し屋台の名義変更・譲渡を禁止。これにより屋台営業は「一代限り」となったため、経営者の高齢化によって暖簾を下し廃業する屋台が相次いだ。また、この規制では新規参入も不可能なため、屋台の軒数が減ることはあっても増えることは無い状態になった。屋台の実情を調査するため、1996年に福岡市は市長の私的顧問機関として有識者数名を募り「福岡市屋台問題研究会」を設置し、学識者や住民、道路管理関係者が研究会の委員として参加し、様々な角度から屋台を研究することになる。福岡市民や観光客への意識調査により「福岡らしさの象徴」「観光スポットとして貢献している」といった声が多く聞かれたことから、屋台の適正化への取り組みの必要性を1998年に「屋台問題研究会報告書」として発表。その後、屋台経営者、警察等と協議を重ね2000年7月には「福岡市屋台指導要綱」を施行。さらに2012年には、これからの住民と屋台との共生のあり方について検討することを目的とする「屋台との共生のあり方研究会」を設置し、この研究会の提言を受け、2013年9月1日に「福岡市屋台基本条例」が施行され、長年問題であった道路占用許可等も福岡市屋台指導要綱に基づき許可されるようになった。
 

福岡屋台のこれからと施策

現在、福岡市内の屋台は103軒(2019年10月1日現在)ですが、定休日、天候や道路状況、店主の体調等により、実際には営業できていない店舗もあります。福岡市民や観光客の「屋台を残したい」という想いから、 福岡市は屋台を残す方向へ政策を打ち出しました。2012年に設置した「屋台との共生のあり方研究会」では、屋台が地域と共生し住民の理解を得ることが重要とし、衛生面で問題と、名義貸しの屋台があることは問題であると、共生の条件を議論。屋台を福岡市のまちの財産としての効用とルール遵守が見直された。日本で初めての「屋台基本条例」の制定をした福岡市は、将来的になくなるはずだった屋台を維持し、公募制度を創設 。いままで「慣習」で認められていた屋台から「公共性」を根拠に合法的に認められた屋台にするべく、適正化に取り組むことにした。2016年、屋台の移転再配置と公募対象場所の環境整備が整い、適正化が進んだため、初の「屋台公募」を実施。

屋台の "楽しみ方"

福岡の屋台が多く集まるのは天神・中洲エリア。その他、市内には博多や近郊エリアにいくつもの屋台が点在しています。屋台によって料理のメニューや集まる人の違いも楽しみに屋台巡りをお楽しみください。
 
・中洲地区(明治生命前、冷泉公園付近、春吉橋付近、博多駅前通付近)
・天神北地区(親不孝通り、郵便局前、日銀前、西鉄福岡駅前)
・天神南地区(西通り入口、警固神社前、渡辺通付近)
・長浜地区(魚市場付近、法務局前)
・その他地区(赤坂地区、箱崎地区、呉服町、千代県庁口、博多地区)
 
屋台けいじは、赤坂地区(警固四つ角)にあります。天神から大名を抜け六本松に向かう "けやき通り" にある屋台けいじは、観光客は少なく「飲んだ帰りに屋台で一杯」「締めのラーメン」など、地元客が多く福岡市民による温かいコミュニティーが特徴です。

その一

屋台の営業時間。

屋台の営業開始時間は店舗によって異なりますが、18時~19時の間に開店する店舗が多く、閉店時間も25時~26時と店舗によって違います。屋台の屋台許可条件では「屋台の営業は午後6時から翌日の午前4時まで(設置及び撤去を含む)」とされており、屋台が集まる天神・中洲エリアは屋台の設置が可能になる時間になると、早く開店した方が有利になるので慌ただしく準備が始まります。屋台の準備中は、重たい荷物を運んだり機材の出し入れが頻繁にあるのでケガをする恐れがありますので、離れたところで楽しみにお待ちください。

その二

定休日とお休み。

店舗ごとに定休日は決まっていますが、お昼過ぎから夕方まで雨が降っていたり、台風など強風の日は予告なくお休みになる場合があります。屋台は毎日、店を運び、組み立てるところから開店作業が始まります。屋外で火を扱う仕事なので風は特に天敵です。行ったらお店が無かったなんて事にならないように天気情報とSNSなどの確認をお忘れなく。

その三

トイレの場所確認。

屋台の席数は8~12人で店内も狭く、移動式なので店内にトイレはありません。来店前に済ませておくか、屋台近くのトイレの場所を確認してからご来店ください。もし、トイレの場所が解らなければ、大将か従業員に聞けば案内してもらえます。近隣店舗やコンビニと提携している屋台も多いので安心してご利用ください。ただし、トイレはみんなが気持ちよく利用するために、キレイにする心がけをお忘れなく。

その四

今日のお腹はどんな気分?

屋台といえばラーメン!!おでん!!屋台はオジサンの行くところ!!とのイメージが強いかもしれませんが、現在福岡の屋台はイタリアン・フレンチ・ジビエ料理・うどん・バーなど、店舗によってスタイルはさまざまで、客の若返りがすすみ、女性一人でも安心して行ける屋台が増えています。屋台をハシゴして違いを楽しむのもオススメです。また、屋台の大将は福岡に詳しい方が多いので観光案内所的な利用も魅力のひとつ。

その五

屋台で生モノは食べれない。

屋台は食品衛生法で生モノの提供は禁止されており、お刺身や生野菜は食べれません。その代わりに、思考を凝らし他では味わえない屋台ならでは料理がたくさんあります。また、メニュー表には金額の表示義務がありますが、店舗によって"お通し"や"ワンオーダー制"などの独自ルールがある場合がありますので、入店時、注文時にあわせて確認するようにしてください。

その六

席は詰め詰めゆずり合い。

屋台は狭く席数は8~12席程しかありません。店の外での飲食は禁止されているので、荷物や上着等で場所を取ったりせず、詰めて座り、待ちのお客さんが来たらゆずり合い、席移動。みんなで楽しく利用できるように心がけてください。また、昔からの慣習で"屋台の左端は常連席"としている屋台もあります。

その七

屋台はコミュニティー。

屋台は飲食店ですが、不特定の方が集い、たまたま居合わせた方同士がコミュニケーションをとり、会話を楽しむのが醍醐味で、地域のコミュニティーです。気持ちよくお酒を飲んでも、酔っぱらってトラブルを起こすと場が乱れます。飲みすぎやお酒の強要は禁物です。ひとつ屋根の下で思いやりを持って人と接する事を心がけてくださいね。

その八

屋台のルール。

屋台は歩道で営業しているので、店舗の内外で大声で騒いだり、通行人の邪魔になると、苦情が出て周囲に迷惑がかかってしまいます。街を清潔に保つためにもゴミを散らかさず、外で用を足すような事はご遠慮ください。また、屋台にはミュージシャンやスポーツ選手など有名人が訪れることが非常に多いですが、むやみに話しかけたり、許可なく写真の撮影は禁止です。ルールとマナーを守ってより良い店作りに協力お願いします。

その九

荷物の管理をしっかりと。

屋台は歩道で営業しているので荷物は隣の席や席の後ろ側に置くのではなく、足元か膝の上に置いて、置き引きや忘れ物にご注意ください。また、狭い店内へキャリーバックなどの大型の荷物の持ち込みは避け、持ち込みが必要な場合は大将か従業員に一声掛けてください。お帰りの際はお手回り品の確認をお忘れなく。

その十

よかよか。楽しんだらよか。

屋台は昔ながらの憩いの場で文化的な地域のコミュニティーです。福岡の屋台を伝統文化としてより良く、より永く継続させるためにも、福岡市民や観光客を含む皆さんの協力が必要です。ご不便ご迷惑をお掛けすることもあるかと思いますが、ご理解とご協力宜しくお願いします。困った事があればお互いよかよか。辛い事があってもみんなで笑って楽しんだらよか。

屋台けいじの "取組み"

屋台からキャッシュレス推進

アナログなイメージのある屋台ですが、福岡への観光客や海外からのお客様の増加に伴い、カード決済をはじめとする様々な決済手段をご用意しました。また、注文を受ける時やオーダーの管理にタブレット端末によるPOSを導入し、会計時に注文内容を提示させて頂いております。また、必要に応じてレシートの発行と領収書の発行も行っておりますので気軽に申し付けください。

取扱い

クレジットカード

・楽天カード・VISA・MASTERCARD・AMERICAN EXPRESS・JCB・Diners Club・DISCOVER
 

電子マネー(交通系)

・楽天Edy・IC・Kitaca・Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけん・nanaco・QUICpay・id・支付宝(ALIPAY)・微信支付(WeChatPay)
 

スマホ決済(QRコード決済)

・楽天Pay・PayPay・LINE Pay
 

仮想通貨決済

・NEM(XEM)


福岡博多ラーメン屋台けいじ保留ラーメン

屋台けいじは子供たちの貧困問題解決と健やかな成長を願って"保留ラーメン"を「12歳までのお子様と経済的に不自由な方」に無料で提供させて頂いております。保留ラーメンは皆様からの善意で集まった資金から提供させて頂きます。保留ラーメンの資金が無い場合はラーメンの無料提供はできませんので予めご了承ください。皆様のご理解とご協力宜しくお願い致します。(こども食堂)


ごちめし
ごちめしは、「アプリを通して・人さまに・お食事をごちそうできる」サービスです。人から人へ、「ありがとう」「がんばっているね」「応援しているよ」などの気持ちをお食事に乗せてお贈りできます。屋台けいじも”ごちめし”に参加します。

アクセス

福岡博多ラーメン屋台けいじ

1991年9月に創業した屋台けいじ。これまでに幾度もの困難から、屋台の営業継続すら危ぶまれる事もありました。しかし、福岡の屋台文化を守り。次の世代に繋ぎ。この街の小さな明かりに成るべく、新しい事に取り組みと改革を続ける屋台として地域社会に貢献します。ご心配、ご迷惑かける事もあるかと思いますが、温かい見守って頂ければ幸いです。

福岡博多ラーメン屋台けいじ

『屋台 けいじ』
【住所】福岡市中央区赤坂1-1-29
【店休日】月曜日(雨天日・強風日・臨時休業有り)
【営業時間】19時~26時まで
【決済方法】現金・カード・QR・仮想通貨 ※取扱い各種詳細
【アクセス】
・警固四つ角(国体道路 けやき通り入口)
・最最寄りバス停から徒歩1分(警固町:福岡銀行けやき通り支店)
・最最寄り地下鉄から徒歩5分(赤坂駅:地下鉄空港線)

Instagram

屋台けいじでは保留ラーメンの活動を通し子供達の健全な食生活を守り、地域社会に貢献できる営業活動がしたいと考えています。保留ラーメンの継続的で安定的な活動維持の為、企業様からの支援をお願いしております。当ホームページでの広告掲載と、屋台営業場所の道路側壁面にポスター及び看板の設置を行いますので、問合せフォームからご連絡頂きます様宜しくお願い致します。

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